掣圏真陰流審判団
公 式 帳 頁

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左より北里柴三郎 博士による「終始一貫」、上杉謙信公による「第一義」、江川太郎左衛門英龍(坦庵)公による「忍」の書

試合結果 2008 年度

第14回掣圏真陰流大会・三つ巴戦
2008年3月13日 (木) 東京水道橋・後楽園ホール
主催・掣圏真陰流興義館
認可・
掣圏真陰流審判団
協力・
掣圏真陰流評議会

試合方式
一、試合の組み合わせは、 公正を期す為、くじ引きによって決定する。
一、選手の健康・安全に配慮し、一本負けした選手はその場で失格とし、残りの試合の勝者を優勝とする。
一、第1試合の勝者が第2試合にも勝利し、早くも優勝を決めた場合は、第3試合は敗者同士による順位決定戦とする。
一、一勝を挙げていない選手は準優勝とならない。
一、全選手が1勝1敗の場合は、判定に於いて、より良い内容で勝利した者を優勝とする。すなわち、「打撃によるダメージ」票、次いで「投げによるダメー ジ」票、最後に「極めによるダメージ」票を数多く取った選手を優勝とする。「スタンドにおける積極性」票または 「グラウンドにおける積極性」票のみの場合は優勝者無しとする。
※「三つ巴戦方式」参照

出場選 手
第1試合     武州 佐藤正弘 (介添人・掣圏士     陸奥 加藤 誠)
第1試合 掣圏士 伊豆 加藤秀朋 (介添人・掣圏真陰流参段 尾張 大原友則)
第2試合  掣圏士 上州 滝沢 充
※組み合わせは試合規則会議の後に行われた武てい式に於けるくじ引きにて決定された。

結果
優勝  滝沢 充 (5度目)
準優勝 
加藤秀朋 (初)

■第1試合 (5分)
佐藤正弘 (武州) × 対 加 藤秀朋 (伊豆) ○
一本 (1分33秒)
※掣圧からの加撃

【解説】佐藤選手の度重なる右ミドル・キックをアーム・ガードし、タックルを仕掛ける加藤選手が、佐藤選手の膝蹴りに合わせてテイクダウンに成功、抑え込 んだ処で「掣圧」宣告 (「待て」が若干遅くなる。ここで観客より拍手が起こる、ルールを良くご理解下さり有難い)、マウント・ポジションを奪い、一発一発、重く、確実なパンチ によりレフェリーストップを呼び込んだ (単なる連打では「待て」となる)。加藤選手、掣圏真陰流大 会初勝利。尚、佐藤選手が一本負けの為、第3試合は行われない。

 加 藤選手は前大会・単独戦 (裏十字固めによる一本負け) からの連続出場で、その時の対戦相手である加藤 誠掣圏士が佐藤選手の介添人を務め た。尚、去る3月2日 (日) の第11回東海格闘技大会 (愛知県・知多市民体育館/スーパータイガージム東海・格闘塾主催) に於けるクール戦ルールでの加藤選手の試合内容 (引き分け) を評価、今大会出場を認可した。

スポーツナビGBRに掲載されました。

第2試合 (5分)
滝沢 充 (上州) 対 加 藤秀朋 (伊豆) ×
判定3-0

副審・光江一之:滝沢 (打撃によるダメージ)
 副審・小林 彰:
滝沢 (打撃によるダメージ)
 主審・小方康至:
滝沢 (打撃によるダメージ)

【解説】滝沢選手が常に小刻みなフットワークとヘッド・ムービングで打撃のプレッ シャー を掛け続け、加藤選手も右ストレートからのタックルのフェイントを掛け続ける展開。小方主審の「互いに攻める様に」との警告の後、滝沢選手の右フックを ヘッド・ スリップし、組み付く事に成功した加藤選手、コーナーを背にした滝沢選手を倒せない。それどころか、タックルを切られ、フロント・ヘッドロック (スリーパー・ホールド) を仕掛けら れる (加藤選手が身を引き続けていた為、「掣圧」とはならず「待て」)。滝沢選手のパンチで一瞬棒立ちになったり、足が止まったりした加藤選手の「打撃によるダメージ」3票による判定負け。互いに1勝を挙げるも直接対決を制した滝沢選手が5度目の優 勝。尚、試合後、加藤選手より審判団に対し、早くも次大会 (6月19日 (木)) への出場希望が伝えられた。

スポーツナビGBRに 掲載されました。

■第3試合 (5分)
佐藤正弘 (武州) 対 滝沢 充 (上州)
取り止め
第1試合、佐藤選手が一本負けした為、失格

【備考】
前大会の反省に基づき、今大会

(1) ロープ結束/取り外しを要員を増やし、かつ事前に訓練して、迅速
に行った、
(2) 武てい式は大会前のルール・ミーティングで行った、
(3) ルール説明はリング下でリング・アナウンサーに手短かに話させた

結果、
審判長評定・清水 裕氏より「(前大会の様に) 一度盛り上がった熱気が冷める』事が無くなった」との一定の評価を得た。しかしなが ら、 (3) に関し、

a) 試合前のアナウンス台本は「三つ巴戦は先に2勝した選手が優勝となり、3選手が1勝1敗で並んだ場合、判定内容で順位を決定します。なお、試合の組み合せ は会場前の武てい式におきましてくじ引きにて決定しております」のみで、

b) 試合後のアナウンス台本にあった「(第1試合の敗者が一本負けの場合) なお、第1試合の佐藤選手、一本負けの為、第3試合は行いません」がアナウンスされなかった為、

今大会、またしても観客より「三つ巴戦なのに、どうして次の試合をしないのか」との声が上がり、小方審判長が釈明、アナウンスする事態となったのは 慚愧であった。大会後、試合立会人・ 田中健一掣圏真陰流評議会会長より、これまでの提言とは裏腹に、試合前、審判長自らルール説明を行う様、提言されたが、前大会の反省に基づき、今後も (3) の方針を採る事とした (但し「一本負けした選手はその場で失格とし、残りの試合の勝者を優勝とする」は試合前にアナウンスする事にしたい。また、田中立会人より試合中、両選手 に檄が飛ばされた事は有難い)。

 何しろ、恐らくは掣圏真陰流大会を目的に来場される観客は少数派と思われる為、それ以外の大多数の観客に配慮した大会進行を心掛けなければならない点 が、長年経験した事の無い点であり、今もって掣圏真陰流審判団の苦慮する所である (それでも昨年6月8日の大会にて「今大会より、伝統性を表す、武士の装いとしました」で一名の方から、今大会の「掣圧」で数名の方から拍手を賜った事、 何よりも嬉しく思います。有難うございました)。

 また、第1試合終了後、武道通信編集長・杉山頴男氏より、正面に向かって礼をする際、選手がそのまま (太刀の刃を上に向けて) 行うのは不敬であって、このままでは他の武道諸派に相手にされない旨、ご注意を賜った。そこで、その場で杉山氏にお伺いした作法を早速、第2試合で採 用した (尚、この作法は昨年度、スーツ型胴着の頃、小方審判長が行っていた作法と同じものであったが、その後、顧みなかった憾みが残る)。

文責・小方康至 (掣圏真陰流審判団審判長)










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